〈31〉【オオカミの絵本】@国立

第31回キッズ・ブック・スペース【オオカミの絵本】を開催しました。

 

オオカミの絵本は、昔話から最近の絵本まで、大量にあります。その中から、昔話絵本の比較とパロディ絵本を中心に、現代のオオカミ絵本もピックアップしてご紹介しました。

 

手袋人形劇の♪3びきのこぶたでは、かわいいオオカミと子ブタと三つのおうちが登場。

 

子どもの時間では、ペープサートで子ブタとオオカミを作ったので、おうちでも♪3びきのこぶた♪を歌って遊んでくれるといいな、と思います。

 

親子の時間には、3冊の絵本を読みました。

 

『オオカミがやってきた!』

(童心社)

うちだ ちえ/ 山口 マオ


『おおかみだんなと ろば』

(福音館書店)

八百板洋子/早川純子

 

『あっ、オオカミだ!』

(あすなろ書房)

ステファニー ブレイク

ふしみ みさを (翻訳)


手袋人形劇♪3びきのこぶた


さんびきの こぶたの いっぴきが いっぴきが

わらのおうちを たてました

トントントン トントントン おおかみがきて

フーっとふいたら わらのおうちは とんでーった


さんびきの こぶたの いっぴきが いっぴきが

きのおうちを たてました

トントントン トントントン おおかみがきて

フーっとふいたら きのおうちは ぺっちゃんこ


さんびきの こぶたの いっぴきが いっぴきが

レンガのおうちを たてました

トントントン トントントン おおかみがきて

フーっとふいたら(アレ?)

 フーっとふいたら(アレ?)

レンガのおうちは だいじょうぶ

子どもの時間の作って遊ぼうは、「3びきのこぶたとオオカミくん」


色を塗ったら、棒をつけて、ペープサートになります。

黄色が好きで、「こぶたもオオカミもおうちも、全部黄色にする」と言ってた子が、カラフルな色を使って塗っていました。



大人の時間は、「オオカミ絵本から見えるもの」というタイトルで、たくさんのオオカミ絵本をご紹介しました。


『おおかみと七ひきのこやぎ』『三びきのこぶた』『赤ずきん』などの昔話は、多くの出版社からいろいろな絵本が出版されています。


中には、元のお話が残酷だからとストーリーを変えて、悪者役のオオカミもちゃんと退治されず、逃げてしまうものもあります。

昔話に忠実な絵本は、子ブタやヤギやおばあさんは食べられてしまいますが、最後はオオカミも死ぬことになります。

子どもにとって、怖い存在のオオカミが逃げてしまったら、また戻ってくるのでは、という恐怖が残ります。

もう怖いオオカミはいなくなったから大丈夫だよ、と安心させてあげる必要があるのです。

 

かわいらしい絵の本を読むのも、親子の触れ合いということでは意味があります。

でも、本当のお話が伝わる絵本も、きちんと読んであげたいものです。

 

 

『おおかみと七ひきのこやぎ』

(福音館書店)

グリム/瀬田 貞二 (翻訳) 

フェリクス・ホフマン 

 

 

『三びきのこぶた』

(福音館書店)

瀬田 貞二

山田 三郎 

 

『赤ずきん』

(岩波書店)

グリム/生野 幸吉 (翻訳)

バーナディット・ワッツ 


本当のお話を知っていると、パロディ絵本もさらに面白くなります。

 

『おおかみだって きをつけて』

(フレーベル館)

重森 千佳

 

 

『はらぺこおおかみと7ひきのこやぎ』

(小峰書店)

トニー・ロス/金原 瑞人  (翻訳)

 

 

『3びきのかわいいオオカミ』

(冨山房)

ユージーン・トリビザス/こだま ともこ (翻訳)

 ヘレン・オクセンバリー

 

 

『3びきのコブタとまぬけなオオカミ』

(評論社)

ジョナサン・アレン/久山 太市 (翻訳)

 

 

『三びきのコブタのほんとうの話―A.ウルフ談』

(岩波書店)

ジョン・シェスカ/いくしま さちこ (翻訳)

 レイン・スミス

 

 

『3びきのぶたたち』

(BL出版)

デイヴィド・ウィーズナー/江國 香織 (著)

日本では、オオカミの語源が「大神」ということで、オオカミを神様として祀っている地域もあります。

同様に、アイヌやネイティブアメリカンなど、オオカミを悪者扱いしない地域もあります。

 

『オオカミと石のスープ』

(徳間書店)

アナイス・ヴォージュラード/平岡 敦 (翻訳)

 


『けちんぼおおかみ』

(偕成社)

神沢 利子

赤羽 末吉

 

 

『木ぼりのオオカミ』

(小峰書店)

萱野 茂

斎藤 博之 

テーマ絵本は、食べようとした動物達に、本が読めないことをバカにされたことで、学校に通って字を覚え、図書館に通って本の読み方を学び、本屋で自分の本を買うまでに成長するオオカミのお話です。

 

『オオカミだって…! 』

(あかね書房)

ベッキー・ブルーム/中井 貴恵 (翻訳)

パスカル・ビエット


主役はイヌですが、オオカミに育てられ、りっぱなオオカミとして成長するイヌのお話も読んでもらいました。

育ててくれた親オオカミへの思いが切ないお話です。


 

『赤いおおかみ』

(古今社)

フリードリッヒ・カール ヴェヒター

小沢 俊夫 (翻訳)


最近では、人気者のオオカミも増えてきました。

強がっていても、実はものすごく優しいオオカミ達です。

 

 

『おれたちともだち』シリーズ

(偕成社)

内田 麟太郎

降矢 奈々

 

 

『あらしのよるに』シリーズ

(講談社)

木村裕一

あべ 弘士


オオカミの絵本は、小さい子には少し難しい長いお話が多いのですが、ご家庭では、毎日少しずつ読んであげることもできます。


KBSでは、教室で直接子どもたちに読んであげるのが難しい絵本もたくさんご紹介します。

保護者が気になった絵本を、図書館や書店で手に取って、毎日の読み聞かせにつなげてほしいと願っています。